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リストラ顛末記

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2005年1月12日(水)、Tセンター長、H部長との3回目の面接があった。
全国の学術を東京に集める事になり、1回目は東京に行く気があるかないかの希望の聴取で、2回目はこちらからDI業務はやりたくないので研修以外は行かないとの意思を伝えた。

今回は何と相手側からアーリーの条件提示があった。
退職勧奨というやつである。条件的には退職金が約2倍となり、悪くはない条件ではあるが、今まで23年間会社に貢献してきた者に対して、会社の都合で急に退職を迫るのは人道的に許されるものではない。こうなったらどっちみち辞めるとしても、1円でもいい条件を引き出して辞めねばならない。

その後結局計8回交渉し、最後は人事部長まで出てきて交渉するも条件的にはアップしなかった。1人でも条件をよくすると不平等になるからとのことである。しかし今回の条件は前回の条件に比べ、次の職が見つかるまでの3ケ月分の給料保証が最初からカットされており、条件が悪くなっている(結果的には私の場合すぐに次の就職先が見つかり、その必要はなかった訳だが)。

今回は声のかかった人のうち、学術では全国で計5名が退職した。
その中には大阪のK部長がいる。今回私が対象となったそもそもの理由は、このK部長にある。彼氏が自分の保身のため課長の私のあることないことを上司である旧支店長に報告し、2年前に私はライン課長から担当課長に格下げされた。
K部長はもともと無能で仕事が出来ず、仕事は部下にほとんど丸投げ状態で、上司のご機嫌取りを仕事にしていた。実質的に組織を運営していた私が目立つと自分の首が危ない事から、そのような行動に出たようであった。しかしその後の調査によると、彼氏の過去はこういうことの繰り返しをして部長まで上った様であった。彼氏は部下の悪口を上司に逐次報告し、どうしょうもない部下でも自分が取りまとめていい組織にしているという感じで出世してきた輩であった。

しかし上司の目は節穴でも神様はよく見ておられ、彼氏はある日自分と家族が乗っている車で交通事故を起こし、その後それが元でうつ病を罹ってしまった。今までの彼氏の行状を知っている多くの人は、まさしくこれは天罰だと称した。そういったことが元で、このK部長も今回リストラの対象にされ同時期に退職することになった。

喧嘩両成敗と言うが、私の方は全くの被害者である。そのままライン課長に居れば、今回のリストラの対象にはそもそもならなかった訳である。ただそのお陰で多くの退職金を頂き、新しいよい会社に入社でき好きな研修の仕事に就けて、今となっては辞めた事が正解だったと思っている。K部長に結果的には感謝申し上げねばならないのかもしれない。

今回同じく退職勧奨をされた九州のF担当課長は、子供がまだ小さく薬剤師でもないので、どうしても辞める訳には行かないとの事で粘った結果、現在東京本社で勤務している。

私は辞めて正解であったが、リストラというものは残っている従業員にいい影響を与えない。愛社精神はまず芽生えないし、いつか自分もやられると思って仕事もそこそこに次の事を考えてしまう。

私は現在でもこの会社の株主であるので、この会社に今後も発展して行って貰いたいと願っている。

リストラという邪道の経営手段はそろそろ卒業し、社内に愛社精神が生まれ社外から立派ないい会社だと言われるように、経営諸氏のいっそうの頑張りを期待したい。


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